ペルー観光公式ガイド
リマ(LIMA)
ペルーの首都リマは、太平洋に面したコスタと呼ばれる乾燥大地に開けた大都市。ペルーの人口の約3分の1が生活する、政治・経済の中心地である。また、沿岸を流れるフンボルト海流がもたらす豊な海産物は水産業も盛んにしている。
1535年1月18日、スペインの征服者フランシスコ・ピサロは、リマの中心にアルマス広場とカテドラルを建設し、広場を核に町を築いていった。この日はリマ建都の日とされている。今なお17世紀のコロニアル時代の繁栄の様子を色濃く残すリマの旧市街は、ユネスコの世界遺産にも登録され、古き良き時代へと旅人をいざなう。大統領が執務をとるペルー政庁、教会、カテドラルなどの粋を凝らした壮麗な建築物がアルマス広場を囲み、荘厳な雰囲気を作り上げている。
リマはアルマス広場とサン・マルティン広場から広がる旧市街、海岸沿いの新市街とに分けられる。現在の中心地となる新市街のサン・イシドロ地区やミラフローレス地区には、オープンカフェやレストラン、ブランドショップ、ホテルなどが集まり華やかな賑わいをみせている。
おもな見どころ
主な見どころとなる歴史的建造物は旧市街に集中している。1549年に建立されたサント・ドミンゴ教会・修道院は、過去の地震にも耐え、外側は建設当時とほとんど変わらないとされる立派な建物。フランシスコ・ピサロが建てたカテドラルや17世紀前半の美しいセビリアンタイルが貼られたサン・フランシスコ教会・修道院、ペルー軍の守り神、聖女メルセーが祀られたラ・メルセー教会、現在は外務省の本館として使われているトーレ・タグレ宮殿も見所のひとつだ。そのほかにも、サン・ペドロ教会やサン・アグスティン教会などが点在する。セントロの北にあるサン・クリストバルの丘には、巨大な十字架が立ち、市街を一望するパノラマ風景はすばらしい。
また、無数の遺跡が眠るペルーの首都リマには、貴重な古代文化の出土品を展示する博物館がある。ペルー最大の国立人類学考古学歴史博物館、金を中心とする発掘品を展示する黄金博物館、アンデスの幕開け時代からインカ時代までの歴史が詰まった国立博物館は代表的。プレ・インカのチャンカイ文化の土器や織物を研究してきた、故天野芳太郎氏の天野博物館には古代ペルーの文化を知ることのできる300点あまりの展示品が並ぶ。
行き方
国内の主な都市とは、アエロ・コンチネンテ、ラン・ペルー、タカ航空などの便によって結ばれている。日本からはコンチネンタル航空、アメリカン航空、デルタ航空が運航している(‘02現在)。