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VOAR旅情報

アフリカ文化が息づく信仰の古都
1501年、ポルトガルの探検隊に発見され、ブラジル最初の首都として発展したバイア州サルバドールは、アフリカ伝来の宗教や文化が濃く残る神秘的な町だ。
 一年中照りつける灼熱の太陽、精霊が宿る古い石畳の路地、魂を揺さぶるドラムの音。真っ白い民族衣装に身を包んだバイアーナ(バイアの女性)のエキゾチックな微笑みアカラジェ売りの露天から漂ってくるヤシ油の匂い......。ポルトガル風の美しい街並みに雑居するこれらのひとつひとつが濃く、深く、五感に迫り、人々の心を虜にする。

サルヴァドールカラテとダンスをミックスしたような格闘技カポエイラや宗教儀式カンドンブレも、アフリカから労働力として連れてこられた奴隷たちが持ち込んだこの土地ならではの文化。両方とも、食事をしながらショーとして見られるレストランがあるが、プロのカポエイラはすごい迫力だ。路上でやっているパフォーマンスとはぜんぜん違う。

 カンドンブレも、「改宗を命じられた奴隷たちが、キリスト教聖人の姿を借りて、密かにオリシャ呼ばれる自分たちの神々を信仰し続けた」という歴史的な背景を聞くと、さまざまな思いが頭をよぎり心を動かさずにはいられない。
 信仰といえば、サルバドールには365を超える教会があるといわれているが、なかでもぜひ立ち寄りたいのが1746年に建てられたボン・フィン教会だ。願いを叶えてくれる奇跡の教会として、多くの信者を集めるこの教会を訪れたら、カラフルなリボンの束を買い、願い事をしよう。

 方法は、好きな色のリボンを選んで手首に巻き、1回結ぶごとに心の中で願いをかける。願い事は3つまででき、リボンが自然に切れて落ちたときに叶うといわれている。ただし、何を願ったかは、自分の心だけにしまっておくこと。もし願いが叶ったら、忘れずに御礼にも訪れたい。